December 6, 2019

将棋ソフトを用いると対局の各局面における優勢/劣勢の度合いを「評価値」という形で定量的に知ることができます。例えば評価値が300点以内であれば「互角」、300点から800点の間であれば「有利」、800点から1500点の間なら「優勢」、1500点を超えると「勝勢」と判断されます。これは言葉による表現ですが、実際には評価値から各プレーヤーがその局面から指し続けたときの予想勝率を計算することができて、例えば300点だと62%, 800点では79%, 1500点になると92%等となります。この計算の基礎になっているのはPonanza開発者の...

July 14, 2019

これまで4回ほど駒落ちのレーティング、すなわち測定時トップRの評価関数が駒落ちしたときにどの程度のレートのソフトと互角になるか調べてきました。第4回までの調査で飛車落ちのレーティングがR3400となり、人類の限界を超えてしまいました。かつて羽生永世七冠が神様と人類トップとの手合は角落程度なのではとコメントされましたが、現在の将棋ソフトと人類との手合はすでに飛車落よりも大きいと考えたほうが良さそうです。

最近のソフトは非常に精度の高い手を選びますので、駒落ちで勝てるかどうかは最初に与えられた得点差(角落ちで600点、飛車落ちで900点、...

June 14, 2019

しばらく前より、AobaZeroの成長の度合いを定点観測していますので、記事としてまとめていこうと思います。この記事はその性格上定期的に更新する予定です。

AobaZeroはAlphaZeroの追試を目標としているプロジェクトで山下さんのホームページよりソフトをダウンロードし、棋譜生成をお手伝いすることができるようになっています。そのページには自己対局によるレーティング、floodgateによるレーティングなどで評価関数がどのように成長しているのか、確認することができるようになっていますが、floodgateは滞在しているプログラムに...

June 14, 2019

前回の記事ではDolphin1+水匠改とYO485+Kristallweizenの自己対局を用いてノード数により対局結果(ソフト間のレート差)がどのように変化するのか測定を行い、ノード数によりレート差が思いの外大きく変動することを示しました。今回の記事ではその際課題として上げていた、

  • ノード数を更に上げるとレーティング差は収束していくのか、

  • 別のソフトの組み合わせで計測すると振舞いがどう変わるのか

について、データを追加して考察していこうと思います。

対局条件としては前回からの継続で以下のようにしました。

  • 一...

June 9, 2019

測定ノード数によりレーティングがどのように変わるのかは以前より多くの議論がなされています。例えば最近の磯崎氏の議論は、こちら(1)(2)を参照してください。

最近、水匠開発者の@tayayan_tsが新しい評価関数水匠改を公表されたのを機に、データを取ってみることにしました。お相手はYaneuraou 4.85とKristalweizen評価関数を組み合わせたもの、水匠は添付されているDolphin1と組み合わせました。その他の対局条件としては

  • 一手あたりのノード数を固定する

  • tanuki-互角局面集を用いて25手目よ...

May 28, 2019

やねうら王互換ソフト、ずいぶん増えてきたのでリンク集を作ります。(とりあえず、需要がありそうなものだけ。)個人的にはこれらのソフトはまとめておいてもらった方が助かると思うのですが、リンクが散らばっていてすこぶる使いづらい!最終的にはご本家などによる統合(将棋神やねうら王かな、、)が望ましいと思っています。

探索エンジン(NNUE 互換)

評価関数(NNUE型): リンク先からファイルをダウンロー...

May 28, 2019

Since my last instruction to install the strongest shogi software, there are remarkable developments of shogi engines. The strongest software at that time has a rating 4150, but now it reaches R4400! (We note that the ELO rating of top human players is about R3100). Th...

September 30, 2018

(1) ソフトレートと将棋倶楽部24の換算

こちらの記事にある対応表ですが、今の所の見当としては、24レートがR300以上、R2900以下の領域では

(24レート)=-0.0003(ソフトレート)^2 +2.61(ソフトレート)-1948

という公式で良いように思われる。

対応が非線形になっているのは将棋倶楽部24の級位レベルはプレーヤが多くレート圧縮効果があること、加入時に棋力を過小申告している人が多いためレーティングの割に強い人が多いことが原因になっていると思われる。

24レート2700(ソフトレート2900)以上は上記の非線形な関係式を...

September 23, 2018

最近の将棋ソフトは強すぎるので、人間プレーヤと対局するためには棋力を調整しなくてはいけないのですが、その方法としてソフト側から提供されているものとして

(1)持ち時間制御(全てのソフト)

(2)思考深度調整(やねうら王, 技巧, Bonanzaなど)

(3)思考ノード数制限(やねうら王、Bonanzaなど)

(4)Skill level (以下レベル設定と呼ぶ。Apery, GPSfish, Novice, Usapyon2など)

この内(1)~(3)についてはそれぞれある程度検証済みですが、上位ソフトを級位レベルまで棋力を落とすのは容易では...

September 7, 2018

ツイッターなどで、ここ数年の将棋ソフトの急激な進歩について把握されていない方が多いという印象を持ちました。Aperyが公表された2015年以前までの将棋ソフトの進歩は緩やかで、数年かけて人間のレベルを追い越していき現在に至っている印象があります。しかし、人間のレベルを超しプロ棋士との対局が下火になっていった2016年あたりから将棋ソフトは急激に強くなっています。せっかくレーティングを調べてきましたので、フリーソフトのレートがどのように伸びてきたのか、まとめてみたいと思います。

まず、次の表を御覧ください。(ソフトレートと24Rは201...

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以前より、私のツィートや記事にコメントをいただいている、コンピュータ将棋に大変詳しい方(まふさんと名乗られています)が、技巧の定跡の開発を始められました。定跡を作るためのデータとして私がレーティング計測用に作った棋譜ファイルを使っていただいているという縁もあり、新定跡のテストを私が担当することになり...

技巧新定跡(まふ定跡)

December 8, 2016