​Linux、Mac、RasberryPiでUSIエンジンを動かす方法

現時点(2017/1月)ではほとんどの​将棋ソフトはWindows用に作られています。MacやLinuxでは今までほとんど動かなかったのですが、オープンソース化のおかげで開発環境さえ整えればソースからコンパイルして使うことができるソフトが増えました。ここでは備忘録的に何がどの程度動くのかメモしておきます。

  • インターフェース:monoを使うとMacやLinuxでWindows用のインターフェースが使えます。私が確認できた範囲では、Linuxでは日本語環境で将棋所とShogiGUIが両方使えたのですが、Macでは将棋所は立ち上がるものの日本語がうまく使えず(メニューが文字化けする)、ShogiGUIは立ち上がりませんでした。(2018/04/14 最近のOS+monoでは立ち上がらなくなっている模様。なお、monoの古いバージョン4.0.5.1では動くという連絡をいただき私の方でも確認しました。連絡いただいた方に感謝いたします。)将棋ブラウザQはWindows/Mac/Linux全てで使えますが、連続対局やPonderがうまく働かないなど機能的に将棋所・ShogiGUIに追いついていないようです。wineを使うとMacでも将棋所、ShogiGUIは立ち上がりますがエンジン登録がうまく行きませんでした。K-shogiやUsapyon(2014年版)はwineで動作することは確認できました。

  • エンジン:Linuxでは開発環境はデフォールトでついてきます。Macの場合、Appleが提供している開発環境はclangという少し癖があるものなのでフリーソフトをコンパイルできない場合があります。Homebrewでgccを導すると多くの場合うまくいきます。オープンソースのソフトは基本的にはgccでコンパイルすることができるはずですが、Visual Studioで開発されたソフトはMakefileが準備されていないことが多くて私の技量ではなかなかコンパイルすることはできません。Makefileが付随していてMacやLinuxで動くことが確認できたプログラムは、Apery, 技巧, やねうら王, Silent Majority, Usapyon2dash AVX2, nozomi, Bonanza USI, なのは、GPSfish_minimal、海底, LesserKai, mssです。それ以外に動くソフトがあるようでしたらご連絡いただけると幸いです。

  • ​現状で将棋ソフトを使う目的ではMacはお勧めできません。エンジンをコンパイルするための開発環境をセットアップしエンジンを無事ビルドできたとしてもmono上で動く将棋所は決して安定しているとはいえず、将棋ブラウザQも現状ではそれほど使い勝手が良いとは言えません。様々な手間を考えるとWindowsをdual bootで導入するのが最も良い方法だと思います。

  • 2017/10/03 Rasberry pi 3 Model Bでも将棋エンジンは動きます。なのはmini/nano, やねうら王kpp_kkpt(評価関数を小さくしたバージョン)はソースからコンパイルすることにより動くことを確認しました。やねうら王のビルドの方法と外部のPCからラズパイのエンジンを使う方法はこちらを参考にしてください。(なのはのコンパイルはmakeするだけです。外部との接続はやねうら王と同様にできると思われます。)ラズパイのレーティングはやね+epoch4評価関数の組み合わせで3000前後(現在測定中)。なのはとの組み合わせだとアマチュア有段者のレベル(R2000)くらいです。