技巧を物差しとした下位ソフトのRating調査

July 9, 2016

(追記:7月15日 前日の記事と同様、こちらの記事も対局設定におかしい部分があったので、もう一度データを取り直しました。新しいデータは現在のレーティング表に掲載いたしました。)

 

昨日のブログで、思考深度を制限した技巧のレーティング調査について報告いたしました。なぜそのような調査を行ったかという目的の一つは技巧を適度に弱めることにより通常のアマチュア将棋ファンたちが普通に対局できるようなレベルに落とすことができれば、手加減アリとはいえ技巧先生と直接対局できるという点でした。もう一つの目標は思考深度1~9という10段階に平均的に散らばった仮想的なソフト群をアマチュアレベルの領域に導入することにより、この領域に存在している比較的少ないソフトたちのレーティングをソフト対局を用いて調査できるのではないかという希望があったからでした。技巧については最高に弱めたDepth1でもレーティング770というかなり高い数字になって、(このレートが果たして適切かという問題だけでなく、Lesserkaiなどのそこよりもレートが低いソフトを測ることができない、という問題もありました。そこで、今回はGikou depth1の下に実はいたBonanza 6 depth1を加えるとさらに下に位置するソフト群のレーティングも測れるのではないかということで、本日調査を進めました。結果的にはうまくいったようで、Sunfish2, SpearCSA09,shogi686, Sunflower mini, YaneuraOu nano, ssp, Lesserkaiなどといったこれまでどこに位置しているのかよくわからなかったソフト群も、Gikouを物差しとして使うことにより測ることができました。(ただし、それぞれ一手一秒、100局対決のみの簡易調査ですが) Gikou depth 7を今の私のレーティングと矛盾しないようにR2100に置き、各depth同士の対局をそれぞれ500~1000局行ってまず、物差しとなるGikouの各depthのレートをある程度精密に決めました。(この点は昨日のブログと同じ)これからちょうど力が釣り合うようなお相手と上記のソフトを対局させていました。勝敗表は

 昨日の結果と一緒に統計処理をすると下記のようなレーティングが得られました。 この結果は、私にとってはかなりうれしくて、ソフト対局によりこのあたりのソフトまでレートの観測ができたのはもしかして本邦初なのではないかと、ちょっと誇りに思えました。Lesserkaiのレートがほぼゼロだったのは偶然ですが(本来200とか300に出てくれると嬉しかったのですが)、Gikou depth1がR730というのは高すぎるかなと思っていたのが、Bonanza depth 1が下に入ってくれたおかげで意外ともっともらしい値のように思えてきました。いずれにせよ今回調べたR0-2000という領域は多くのアマチュアの方々がいらっしゃる領域ですので、ここでつけたレーティングがどの程度もっともらしいかについては、実際対局してみればわかるので面白い目安になったのではないかなと思います。

最後に、ここで行ったソフトの調査は1秒調査ですので、今までのレーティング表と合体するためには、ここで調べたソフトについても5秒調査が本来必要だと思います。ただ、これまでは同じくらいのソフトの対局を通じてレーティングを相対的にできるだけ矛盾が少ないようにきめてきたわけで、R2000より下は技巧を物差しにしたレートに変わるというのは若干不自然かもしれません。この点については現在思案しているところです。

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