K-shogi(ぴよ将棋エンジン)とUSIエンジンの対局法

December 7, 2016

PC用フリーソフトとしてK-shogiが公開されています(現在のバージョンはv3.2.0)。スマホ用アプリのぴよ将棋のPC版であるというほうが通りが良いかもしれません。このソフトはUSI対応エンジンではないのでこのサイトでレートを測定しているフリーソフトと将棋所やShogiGUIで通常のように直接対局させることはできません。しかし、同一PC上の仮想ネットワークを通した接続で将棋所とつなぐことで対局させることができます。ぴよ将棋で時々遊んでいるうちにその棋力に関心を持ち、K-shogiのレーティングを知りたいと思うようになりました。かなりマニアックですが備忘録としてK-shogiとUSI対応エンジンの対局法をまとめておきます。(ぴよ将棋のサポートで教えてもらいました。)

 

まずK-shogiと将棋所を同時に立ち上げます。K-shogi側ではメニューの「対局→新規対局」を選択、出てきた画面で対局相手の一方をTCP/IPに設定します。

将棋所側では「対局→一対一通信対局」を選択します。このとき将棋所側をサーバにするかクライアントにするか選ぶ必要があり、それぞれ一長一短があります。まとめると

 

将棋所をクライアント:連続対局をすることができるがUSIエンジンの時間設定ができない

将棋所をサーバ:USIエンジンの時間設定ができるが連続対局ができない

 

今回はレーティングを取りたかったので前者を選択します。USIエンジンの時間設定ができないのはとても不便なのですが、エンジンの思考設定を時間ではなく深さやノード数で設定できれば問題を回避できます。Lesserkai, Bonanza, Blunderはこの機能をもともと持っていますし、浮かむ瀬と技巧もこれらの機能を付け加えたバージョンが出ています(merom686さんのukamuse-kai2, mizarさんのgikou-160621)。

 

上の操作を行ったときに、出てくる画面の設定例は以下のようなものです。

K-shogi側

 

同一PC上の対局を行わせるのでPonder offすなわち予測読みを行うのチェックを外します。連続対局させるので連続対局のチェックを入れ、回数を入力しています。先手・後手は毎回入れ替えてくれます。K-shogiのレベルは思考時間で決まっているらしくLv14の場合目測で4秒弱考えているようです。TCP/IP通信対局の部分はこちらがサーバになるので1対1接続を選びます。K-shogi側をクライアントにするときはサーバーに接続を選ぶことになります。

 

次に将棋所側の設定ですが、

 将棋所をクライアントにするのでそちらにチェックを入れる、エンジンは上記であげた有限深さ・ノード数のものを選びます。

 

以上の設定を行った後、K-shogiの対局開始ボタンを押し、最後に将棋所のOKを押せば(順番が大切)対局が始まります。

 

私の環境ではK-shogi 3.2.0 64bit版の level 14が技巧のdepth7と8の中間くらいの強さ(R2250位)、level6がukamuse-kaiのデフォールト設定と同じくらいの強さになりました(R800位)。また、level 1はLesserkaiより少し弱いくらいです(R100位)。

一手5秒対局で換算するとLv14のレートに50を加えてR2300位というのがおおよその目安でしょうか。私のレート表ではBonanza3よりも少し強いくらいになります。Bonanza3が将棋倶楽部24に参戦したとき(10年以上前ですが)のレートがR2400でしたのでアマ5段相当になります。K-shogiのサイトではアマ2~3段とあるので少し高めに出ているのかもしれません。一方level6は24レート500, ウォーズ初級程度でしょうか(??)。おかげさまでレートが低い方の棋力が大分わかるようになってきました。

 

(追記)この記事を公開後ぴよ将棋サポートより以下のコメントがありましたので追加いたします。

少し補足すると、K-Shogiとぴよ将棋はどちらもLv1~20ですが、  

・レベル毎の持ち時間が違う(K-Shogiの方が長い)  

・PCとスマホ/タブレットの性能差 のため、レートは異なります(同レベルではK-Shogiの方が強い)

ちなみに、性能差についてはぴよベンチで比較できます K-Shogiでぴよベンチの測り方 K-Shogi.iniの DEBUG=YES にする K-Shogiの「デバッグ」メニューの「ぴよベンチ」を選択 「表示」メニューの「アウトプットウィンドウ表示」

ぴよ将棋では、この値を1/1000して、 1コア:1、2コア:1.6、3コア:2.1、4コア:2.5 をかけたものを表示しています

レベル毎の1手当たりの持ち時間です

K-Shogi 0.1 0.1 0.1 0.14 0.2 0.27 0.38 0.53 0.75 1.05 1.48 2.06 2.9 4 5.7 7.9 11.1 15.6 21.8 30

ぴよ将棋 0.1 0.1 0.1 0.12 0.146 0.179 0.221 0.277 0.353 0.453 0.587 0.767 1.007 1.324 1.75 2.33 3.14 4.24 5.74 8

 

貴重な情報をありがとうございます!ということで追記いたします。

ぴよベンチは1スレッドあたりのkNPSということです。スマホアプリなのにベンチマークまで表示されていたのですね!私の所で得られた値は

 

PC:1スレ205kNPS → 4スレ 513kNPS

iPad (2014モデル): 2スレ 114kNPS

スマホ(ASUSZenfone2): 1スレ 26kNPS (泣)

 

標準的な値としてはぴよベンチ131=(131kNPS)が想定されているそうなのでNPSの差から出るレート差は約500*Log10(513/131)で約300, したがって新しいスマホ(iphone)で動くぴよ将棋のレートは5秒レートに換算するとR2000程度と推察されます。これはアマ3段くらいなのでぴよ将棋のサイトの見立てとほぼ一致しています。

 

 

最後にせっかく一手あたりの持ち時間を教えていただいたのでK-shogiとぴよ将棋のレベルの比較をして、この文章を終わりたいと思います。基本的にデスクトップの4コアで動くK-shogiの方が同じレベルでも持ち時間も長いしNPSも大きいのでスマホで動くぴよ将棋よりだいぶ強いということです。一行目がK-shogiの持ち時間、二行目がぴよ将棋の持ち時間ですがスマホで動いているためNPSで比を取ると実質的にはもっと短い時間で動いていることになります(131/513倍)、それを三行目に書いています。比較してみるとK-shogiのレベル6はぴよ将棋のレベル13位になる、、ということになるようです。

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