互角局面集の活用法

コンピュータソフト同士の対局の場合、序盤の展開は各ソフトの定跡で決められていて、ソフトの組み合わせによりかなり限定された戦型を主に見ることになります。定跡を用いて各ソフトの得意な戦型に持っていくのはソフト開発者の手腕が問われる重要な要素ですが、ソフトの中終盤の力量を一般的な局面で評価したいと考えたとき、決まった戦型での勝率だけで決めるのはどうかなという気もします。ユーザー側から見たときの、現在の強豪ソフトの主要な使用目的は自局の検討、プロ棋戦鑑賞の手助けなどにあることを思うと中終盤における汎用的なソフトの評価法があってもよいと思います。 やねうら王開発者の磯崎氏が互いに互角な24手目の10818局面集を少し前に公表されました。公開されているファイルはsfen形式で書かれていて、このファイルをどのように活用できるか数か月わからないでいました。まふ定跡のお手伝いするようになってShogiGUIの定跡機能を少しづつ理解するようになり、磯崎氏のsfenファイルをShogiGUIの定跡ファイルに変換することにより、すべてのUSI対応エンジンに対し24手目のランダムな互角局面から対局を始めることができるのがわかり、これは上のような目的にはちょうど良いと思えるようになりました。ある意味ShogiGUIの標準機能を使うだけですので、わざわざブログで取り上げるようなものではないと思いますが、使い方がわかるまでに時間がかかったことを思うと一応まとめておいてもよいかと思いました。 まず磯崎氏が公開されているファイルをDLし、解凍すると records2016_10818.sfen というファイルがあ

技巧新定跡(まふ定跡)

以前より、私のツィートや記事にコメントをいただいている、コンピュータ将棋に大変詳しい方(まふさんと名乗られています)が、技巧の定跡の開発を始められました。定跡を作るためのデータとして私がレーティング計測用に作った棋譜ファイルを使っていただいているという縁もあり、新定跡のテストを私が担当することになりました。今のところ、形式的には技巧専用というわけではなく、どのコンピュータソフトでも使えるフォーマットで定跡をつくられていますので、ここではまふ定跡と呼ばせてもらうことにします。このブログでは私がとったデータ(勝敗表と棋譜)を掲載することにいたします。棋譜データはこちらからとることができます。 まふ定跡のダウンロードリンク 2016/11/30 まふ技巧新定跡 ver7正式公開版。(リンク切れ) https://www.axfc.net/u/3746710 DLキーワード ppap 2016/12/11 まふ定跡(浮かむ瀬版)ver8(リンク切れ) https://www.axfc.net/u/3751275 DLキーワード ppap 2016/12/28 まふ定跡(技巧版) ver 8(リンク切れ) https://www.axfc.net/u/3757521 DLキーワード ppap 2017/02/16 まふ定跡(SM版) ver 9(リンク切れ) https://www.axfc.net/u/3776576 DLキーワード ppap 2017/04/19 まふ定跡(SM版)ver10 今回よりgitアカウントからダウンロードできるようにされています。 https://

K-shogi(ぴよ将棋エンジン)とUSIエンジンの対局法

PC用フリーソフトとしてK-shogiが公開されています(現在のバージョンはv3.2.0)。スマホ用アプリのぴよ将棋のPC版であるというほうが通りが良いかもしれません。このソフトはUSI対応エンジンではないのでこのサイトでレートを測定しているフリーソフトと将棋所やShogiGUIで通常のように直接対局させることはできません。しかし、同一PC上の仮想ネットワークを通した接続で将棋所とつなぐことで対局させることができます。ぴよ将棋で時々遊んでいるうちにその棋力に関心を持ち、K-shogiのレーティングを知りたいと思うようになりました。かなりマニアックですが備忘録としてK-shogiとUSI対応エンジンの対局法をまとめておきます。(ぴよ将棋のサポートで教えてもらいました。) まずK-shogiと将棋所を同時に立ち上げます。K-shogi側ではメニューの「対局→新規対局」を選択、出てきた画面で対局相手の一方をTCP/IPに設定します。 将棋所側では「対局→一対一通信対局」を選択します。このとき将棋所側をサーバにするかクライアントにするか選ぶ必要があり、それぞれ一長一短があります。まとめると 将棋所をクライアント:連続対局をすることができるがUSIエンジンの時間設定ができない 将棋所をサーバ:USIエンジンの時間設定ができるが連続対局ができない 今回はレーティングを取りたかったので前者を選択します。USIエンジンの時間設定ができないのはとても不便なのですが、エンジンの思考設定を時間ではなく深さやノード数で設定できれば問題を回避できます。Lesserkai, Bonanza, Blunde

第4回将棋電王トーナメント後に発表されたフリーソフト(上位)の対局結果まとめ

電王トーナメント後の新作ソフトの調査が大体一巡したので、上位ソフトの勝敗表を一応まとめておきます。なおSilent Majorityはトーナメント不参加、技巧はWCSC26後に発表されたバージョンです。対局数が違う組み合わせもありますので、それぞれ100局での勝敗に換算しています。引分けは双方に0.5勝ということにしています。勝率の順番には並んでいません。 上記の表では欠けている組み合わせがありますが、UkamuseとSilent Majority 1.2.1は非常に近いソフトであるため対局を省略いたためです。その部分を補完すると以下のような表になります。 こちらの表には参考のため電王トーナメントにおける順位も入れています。かっこがついているものは参加したときのソフトとは異なるバージョンが公開されているものです。技巧をまふ定跡に変えたときにこの表がどう変わるか面白いと思いますので、時間ができたときに調べてみようと思っています。

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